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認知行動療法の基本モデル

今回はクライエントさんにも役に立つと思われる認知行動療法の基本モデルについて書いてみたいと思います。(以下は伊藤絵美さんのCBTのワークショップや本、DVDを主に参考にして書いています)

カウンセリングの際、初期の段階でクライエントさんのかかえる問題をクライエントさんと一緒に理解し、共有するために「認知行動療法の基本モデル」を使って外在化(二人が見ることのできるように図式的に表現)することが多い。
CBTはセラピストとクライエントがチームを組んで共同的に問題解決をはかる方法で
問題を受け入れ、理解する過程と問題を解決する過程に分かれる。
いかに問題を受け入れ、理解するのが大事か考えさせられる。
さて基本モデルは問題を総合的、循環的に理解する(アセスメント)ためのツール(道具)である。

基本モデル
環境(状況、対人関係)⇔個人(①認知  ②気分感情 ③身体的反応 ④行動)

このモデルは個人の体験を

A.環境と個人の社会的相互作用
B.個人における ①認知  ②気分気分感情 ③身体的反応 ④行動 という4側面
からみた個人内相互作用という2重の相互作用から循環的に捉える。

その際まずAのその人の環境(その人を取り巻く環境、対人関係、状況)から捉え、そのうえでそういう環境にその人がどのような反応をおこしているかを認知、行動、気分、身体反応の4側面からとらえる。
認知とは頭の中に浮かぶイメージで言葉などで自動思考といわれ、勝手にうかんでくるセリフのようなものである。
気分感情は不安、怒り、落ち込みなど短い言葉で表わされるその人の感じ方などであり、
身体的反応は頭痛、下痢、心臓の動悸など体に現れる生理的反応である。
また行動は外からみてわかるその人の動作などをいう。

気分感情、身体反応は自分でコントロールするのがむずかしいが、認知・行動は対処の工夫ができるため認知行動療法は個人の抱える問題を「認知と行動」の側面から取り組み、対処方法(コーピング)を探り、自己改善する方法である。
悪循環を起こしている問題をさぐり、対処可能な認知と行動を修正することにより心理的に問題を解決する方法である。

実際こうやって基本モデルにそって問題を理解し、外在化するだけでもかなりの効果があるとおもわれる。このやり方をクライエントさんが自分で身につけいろんなストレス場面に応用するといいと思う。

今日は基本モデルについてかいたがその後の治療について簡単に書くと、基本モデルでアセスメントをして、問題がなにかはっきりさせ、そのうえで実現可能な目標をきめてそのための技法の選択をする。

具体的には問題の種類により認知再構成法、問題解決法、暴露法、注意分散法、リラックス法、暴露反応妨害法、セルフモニタリングなどの技法をその人の問題ににあわせてさまざまに組み合わせパッケージにして対処法を習得し、最終的には自分で対処していけるようになるための自助のための援助がCBTの目標である。

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